法人設立か個人事業かの選択(後編)
法人化が必要な場合
前編では、手軽な個人事業主をご紹介しました。しかし必要に迫られ法人化を検討する事になるかもしれません。それは、次のような場合です。
- 取引先に言われる
「個人とは取引をしない」という会社があります。また取引量や金額が増えてくると「何とか法人化してもらえないだろうか」と相談を持ちかけられることがあります。 理由は、自社の取引先が、自社の信用にも関わってくるからで、痛くもない腹を探られたくないために、「法人としか取引しない」と決めている会社もあるようです。 こういうと「自分の事業はお客さんがほとんど個人なので関係ない」と思う方がいるかもしれません。しかし、販売代理店契約を結ぶにも法人化が条件になっている場合があります。この場合、法人を設立する必要があります。 - お客さんに対する信用の問題
お客さんに対する信用も違ってきます。最低資本金額が認められていたり、一定の情報が開示されたりしているため、取引先やお客さんに対して法人化しているか否かで与える印象が変わってきます。 - 所得が増えた
法人化すれば、節税の選択肢が増えます。また個人事業の場合、納める税金は所得税として累進課税が適用されます。そのため所得が多くなると税金面で不利になる場合があります。そうなると、法人にするかどうか迷うことになります。 - co.jpアドレスを取得したい
インターネットのURLの最後にある.co.jpは、法人化して登記簿を提出しないと取得できません。co.jpアドレスの取得のために法人化したいという場合もあります。
これだけは知っておきたい法人知識
しかし、安易に法人化するとあとで後悔します。後で公開しないためにも、これらの知識は最低限おさえておきましょう。
法人化にはお金がかかる
法人化をすると、次のような費用がかかります。
・設立後5年以内に、有限300万円、株式1000万円の最低資本金が必要
・設立に費用がかかる
登録免許税や各種手数料がかかります。自分ですべてやった場合でも株式会社で30万円程度、合資会社でも20万円程度の設立費用がかかります。
・毎年法人税がかかる
赤字でも毎年7万円の法人税がかかります。
法人化には手間がかかる
事業形態によって煩雑な手間が発生します。中でも帳簿を作る手間が面倒です。法人は、損益計算、貸借対照表を提出し、さらに正規の簿記の原則に従った帳簿書類に従って日々の取引を記録する必要があります。最初は会計ソフトを購入したり、税理士に相談したりと、手間とお金がかかります。ただし個人事業主の場合でも青色申告をする場合には、同程度の手間がかかります。
法人化を検討するなら、以上を念頭において、本当にその法人化に意味があるのかどうか、もう一度検討してみてください。


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